金銭消費賃借契約は、返済の約束と、お金の引渡しで成立し、契約書類の作成は必要ではありません。金銭消費賃借契約は成立するためには
①借主がお金を返す約束をする
②貸主がお金を渡すことが必要です。
①のことは当然のこととしてお分かりだと思います。そして、②の、契約の目的のお金が、現実に貸主から借主に渡っていなければならないという点では、少々特別な契約です。
物の売り買い(売買契約)や、建物などの貸し借り(賃借契約)の場合は、目的の物や、建物などが、買主や、借主に渡っていなくとも契約は成立するからです。
しかし、契約書類がなくても、成立するという点では、格別他の契約と違いはありません。しかし、借用書や金銭消費賃借契約書は、お金を返してもらうためには最も重要な証拠になります。もちろん、借主が借りたことを認めているなら何の問題もないわけですが、借主が借りた覚えはないとしらばっくれ、借用書がないとなると、返済を受けるのはとても困難になります。親しい間柄でも、借用書等がなかったために、かえってトラブルが大きくなることもあります。
必ず、借用書等の書類を取り交わしましょう。